■9月24日
最近台風の影響もあってか、急に暑さが戻りましたね。
明日からはまた涼しくなるようですので、皆さま体調など崩されませんように。
さて、今日はピアノブランドについて書きたいと思います。
■日本の名器とも言われるEASTEIN(イースタイン)ピアノ
昔、ピアノが日本に普及され始めた頃に、国産ピアノにはヤマハ・カワイ以外にも沢山のブランドがありました。数々の国産ピアノの調律を経験してきましたが、その中でもEASTEIN(イースタイン)というピアノにとても魅力を感じています。もちろんピアノの音色は人それぞれ好みがありますので、これは個人的に好きなブランドということです。
イースタインは今でも根強いファンがいるくらい、中古ピアノでは価値が上がっています。
製造台数が少ない上、職人がこだわって作り上げたピアノですし、グランドピアノについては幻と言われるくらいレア度が高いです。
どこに魅力を感じるかというと、まず見た目から。
どこにでもある黒い塗装のピアノですが、かなりのデカさです。
高さ134cm
奥行き68cm
重さ280kg
↑ 高さ134cmは昔のピアノでは稀にありましたが、最近のピアノは大体131cmです。イースタインを調律するときは明らかにずっしりしていて高さを感じますね。
また、奥行きもあり重量が280kgもあるので、運送屋さん泣かせのピアノなんです。ちなみにヤマハの3型でも240kg程度です。
しかしこの大型のピアノから出る音色は、アップライトピアノでもグランドピアノ並みのボリュームなのです。
冗談抜きに物凄い響きです!笑
箱ごと共鳴してスタインウェイ並みにドーーーンと低音が響きます。しかしながら、高音はキンキンした甲高い音はせず、とても心地良い音色です。
ブリリアントな音がするピアノといえば、私の中ではイースタインピアノなのです。
■ヨーロッパ製ピアノが製造モデルとなっている
設計にもこだわっており、ドイツのレンナー製の部品を使用しているので、響きはヨーロッパ。
イースタインのB型はドイツのブリュートナーをモデルにして製造されているので、聞く人が聞けばわかりますし、本物の音がします。チューニングピンの周りには真鍮製のプレートがあり、これもブリュートナーに使われているものです。このような凝ったデザインには大変魅力を感じますね。
また、古いモデルの場合、鍵盤は象牙です。
長年弾き込むと黄ばんでくるものですが、私はこの方が味があって好きですね。
■本物の音がするピアノは非常に繊細
一つ欠点があるとすれば、日本の湿気には非常に弱いということでしょうか。(もちろん過乾燥にも)
こちらについては以前、他の記事でもご紹介していますので、よろしければこちらもご覧ください。
イースタインに限らず、本来ピアノは湿気には大変弱いです。(ヤマハは比較的湿気に強いですが・・・)
部品の多くが木材・フェルトなどの天然素材でできているため、長年メンテナンスしていないピアノの場合、ほとんどの部品が湿気でやられてしまいます。
今までメンテナンスしてきたイースタインもほどんどの部品を交換していますが、きちんと修理すれば元通り使えるようになりますので、もし家に眠っているよということでしたら、是非早めのメンテナンスをお勧め致します。せっかくの名器がもったいないです。
今はもう製造されていないピアノですが、イースタインに限らず日本の職人達が作り上げた良いピアノを
これからも長く使って頂きたいのです。
調律師も皆様がピアノを演奏するのと同じくらい調律することが好きでたまりません。
狂った音を自分の手でクリアな澄んだ音にしていく、良い音になってお客様に喜んで頂くということに
大変やりがいを感じます。
ずっと調律していないし、うちのピアノはもう駄目なんじゃないか・・・?というご心配があるようでしたら、是非一度弊社にご連絡下さい!ご予算にあわせてお見積りさせて頂きます。
しばらくメンテナンスしていない・・・、これからピアノを使いたい!
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